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今、敢えて都市ではなく、地方で創造性を発揮しようというアクティビストたちがいる。
都市に背を向けて、あるいは被災地復興のために、
またあるいは自然との共生目指して。
多くの人が思い描く、東京に従属する地方としての「LOCAL」ではなく、
“そこにしかない価値” を創出し続けるクリエイティブな「SUPERLOCAL」の姿。
誰も見向きもしなかった「地方の中の地方」で繰り広げられる創造性の今をたどる。
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いわき市植田に工房を構えるシューズデザイナーの木田浩史。海外からも高い評価を受けながら、あえて東京ではなく、植田の工房で靴を作り続けている。最近では、自ら音楽イベントなどを主催するなど、プロデューサーとしても存在感を強める木田に、あえていわきにこだわる理由を聞いてきた。反骨の職人、木田が語った言葉とは?
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壁画作家はコミュニティのプロデューサーである。東京を拠点に活動する壁画作家でありキュレーターの九冨美香はそう語る。かつて生活していた群馬県前橋市では、美術館の学芸員としてクリエイティブとコミュニティを結びつけてきた。九冨の仕掛ける興味深いプロジェクトを紐解きつつ、地産クリエイティブとコミュニティについて語ってもらった。
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福島で建築に携わるクリエイター3人によるトークセッション。ナカジマシゲタカ、アサノコウタ、untangle.の3人が酒を酌み交わしながら繰り広げる「放談」のなかに、福島、小名浜の未来が見えた。テーマは、小名浜にできるイオンモールに始まり、即興建築、エネルギー、そしてまちづくへと広がる。必読の対談。
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2007年から2度開催されたアートプロジェクト「アートポート小名浜」。いわき随一の大型アートプロジェクトは、将来が期待されながらなぜ2回で幕を下ろしてしまったのか。開催の中心人物である松田文に、アートポートについて話を聞くと、地方におけるアートプロジェクトの難しさが浮かび上がってきた。
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震災で改めて問題提起された「地方のあり方」を模索し、地方の新しい価値観を探るトークイベント「RE:LOCAL」の対談第2弾。建築家の成瀬友梨、猪熊純、tetoteonahama編集長の小松理虔が、震災後のローカルコミュニティをキーワードに語り尽くす。2つのシェアスペースから見えてきたSUPERLOCALとは?
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震災で改めて問題提起された「地方のあり方」を模索し、地方の新しい価値観を探るトークイベント「RE:LOCAL」が、11月23日、慶応大学三田祭で開かれた。建築家の成瀬友梨、猪熊純、tetoteonahama編集長の小松理虔によるトークセッション。りくカフェ、そしてUDOK.。2つのシェアスペースからSUPERLOCALを探る。
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ユネスコの「創造都市ネットワーク」認定を目指す札幌市。自治体の強力なプッシュのもと、道産クリエイティブは活況を呈している。しかし一方で、自治体の手厚いサポートによって削がれるクリエイターの牙。都会と地方の両面が存在する「札幌」で、希代のプロデューサーは何を考えるのか。
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震災後、変わりゆく小名浜を描き、その景観をスケッチに残そうという活動を続けているOAM代表の高木市之助。はじめての展覧会を終えた高木に「地方を楽しむ術」を聞くと、「小名浜はファミコン」だと語る。地産クリエイティブとファミコン。その関係を高木の言葉から紐解く。
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人口3000人にも満たないという過疎の町を拠点に繰り広げられるアートプロジェクトがある。その舞台は、栃木県日光市足尾町。かつて、足尾銅山鉱毒事件という大公害を引き起こした場所。過疎の町に地産クリエイティブのヒントを探すため、Watarase Art Project代表の皆川俊平に話を聞いた。
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過去3回はインタビューでSUPERLOCALを考えたが、今回は、パーカッショニストASA-CHANGの企画したイベントからSUPERLOCALを考える。なぜ今、いわきでASA-CHANGとシロウトの即興セッションなのだろうか。イベントに隠された意図を探り、震災後の表現について考える。
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第3回となったSUPERLOCAL。今回は、東京で組織された福島出身者の団体「TEAM iups」の代表、西丸亮に話を聞いた。在京の大学生がふるさとにどんな思いを抱き、東京で何をしようとしているのか。地産クリエイティブとまちづくりについて考えていく。
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福島市を中心に活動を続ける建築家のアサノコウタ。今回のインタビューでは、そのコンセプト、「建築以下の設計」に込められたメッセージをインタビューを通して読み解く。そこで出てきた言葉の中に、地産クリエイティブの1つの在り方が呈示されていた。